チョコレートケーキの王様と呼ばれるザッハトルテの歴史〜甘い戦争：老舗洋菓子ブランド「デメル(Demel)」と老舗ホテル「ホテル・ザッハー(Hotel Sacher)」のザッハトルテ戦争〜

2月 25, 20166月 1, 2016Chocolate,Daily Life,Foods and Drinks,Present,Products

以前、下記の記事でオーストリアの老舗洋菓子ブランド「デメル(Demel)」の高級チョコレートを紹介しましたが、「デメル(Demel)」の有名な人気の洋菓子に「ザッハトルテ」があります。

「バレンタインデー・ホワイトデーに有名ブランド「デメル(Demel)」の高級チョコレート〜彼氏・彼女・夫・妻・友人・友達に本当に喜んでもらえるおすすめのオシャレなプレゼント〜」

一方でオーストリアの老舗ホテル「ホテル・ザッハー(Hotel Sacher)」の「ザッハトルテ」も大変有名です。

この「ザッハトルテ」はチョコレートケーキの王様と呼ばれるほど甘く美味しいものですが、その甘さとは裏腹に実は甘くない現実的な歴史を持っています。

今回は「ザッハトルテ」を取り巻く、老舗洋菓子ブランド「デメル(Demel)」と老舗ホテル「ホテル・ザッハー(Hotel Sacher)」の歴史を紹介した後、またお口直しとして日本で人気の「ザッハトルテ」と「デメル(Demel)」の高級チョコレートも紹介したいと思います。

チョコレートケーキの王様と呼ばれるザッハトルテの歴史〜甘い戦争：老舗洋菓子ブランド「デメル(Demel)」と老舗ホテル「ホテル・ザッハー(Hotel Sacher)」のザッハトルテ戦争〜

老舗洋菓子ブランド「デメル(Demel)」、老舗ホテル「ホテル・ザッハー(Hotel Sacher)」、ザッハトルテの歴史

1786年[デメル(Demel)]：ヴュルテンベルク出身の砂糖菓子職人ルートヴィヒ・デーネがウィーンの王宮劇場(旧ブルク劇場)の舞台側入り口前に後の「デメル(Demel)」である「デーネ」を創業
1799年[デメル(Demel)]：ルートヴィヒ・デーネが死去、ウィーン王宮御用達の菓子店となる
1832年[ホテル・ザッハー(Hotel Sacher)]：「ザッハトルテ」をクレメンス・メッテルニヒに仕える16歳の料理人であるフランツ・ザッハーが考案
1843年[ホテル・ザッハー(Hotel Sacher)]：フランツ・ザッハーの次男エドゥアルト・ザッハーが誕生
1848年[ホテル・ザッハー(Hotel Sacher)]：フランツ・ザッハーがウィーンのヴァイブルクガッセにデリカテッセンを創業し、「フランツ・ザッハーのチョコレートトルテ」として「ザッハトルテ」の販売を行う。
1857年[デメル(Demel)]：ルートヴィヒ・デーネの息子アウグスト・デーネが当時の店の職人長であったクリストフ・デメルに店舗を譲渡
1861年[ホテル・ザッハー(Hotel Sacher)]：フランツ・ザッハーが店の経営を長男フランツ・ザッハーJr.に引き継ぐ
1863年[ホテル・ザッハー(Hotel Sacher)]：フランツ・ザッハーの次男エドゥアルト・ザッハーがパリ万国博覧会に出店
1864年[ホテル・ザッハー(Hotel Sacher)]：エドゥアルト・ザッハーがデープリングにレストランを創業
1865年[ホテル・ザッハー(Hotel Sacher)]：フランツ・ザッハーがグラン・ホテル・ドゥ・ルーロップに身をおく
1867年[デメル(Demel)]：クリストフ・デメルが死去し、息子のヨーゼフ・デメル、カール・デメルが店を継ぎ、店舗名を「クリストフ・デメルの息子たち」改称し、現在も受け継がれている「デメル(Demel)」のブランド名となった
1871年[ホテル・ザッハー(Hotel Sacher)]：フランツ・ザッハーが退職
1873年[ホテル・ザッハー(Hotel Sacher)]：エドゥアルト・ザッハーがウィーン万国博覧会に出店
1876年[ホテル・ザッハー(Hotel Sacher)]：「ホテル・ザッハー(Hotel Sacher)」をフランツ・ザッハーの次男エドゥアルト・ザッハーが創業。「ザッハトルテ」の販売を行う。

※フランツ・ザッハーの次男エドゥアルト・ザッハーは誕生した1843年から「ホテル・ザッハー(Hotel Sacher)」創業の1876年の間に「デメル(Demel)」で修行をしており、この修行期間中に「デメル(Demel)」で「ザッハトルテ」を今の形にまで完成させ販売していた。

以降、甘い戦争(ザッハトルテ戦争)集結まで「デメル(Demel)」では「オリジナルザッハトルテ」として販売を行っていた。

1881年[ホテル・ザッハー(Hotel Sacher)]：フランツ・ザッハーが家族とバーデン・バイ・ウィーンへ移住。フランツ・ザッハーの三男カール・ザッハーがヘレーネンタールに「ホテル・ザッハー・イン・バーデン」としてホテル経営を受け継ぐ
1888年[デメル(Demel)]：王宮劇場(旧ブルク劇場)の取り壊し・移転に伴って現在の所在地である王宮付近のコールマルクト14番地に移転
1892年[ホテル・ザッハー(Hotel Sacher)]：エドゥアルト・ザッハーが死去。
1929年[ホテル・ザッハー(Hotel Sacher)]：カール・ザッハーが死去。
1934年[ホテル・ザッハー(Hotel Sacher)]：「ホテル・ザッハー(Hotel Sacher)」が経営難に陥り倒産。