紅茶の種類・等級(グレード)まとめ・一覧 – 生産地、茶葉、香りづけ、ブレンド、グレード・等級による紅茶選び 〜ストレート(Straight)・シングルオリジン(Single Origin)、フレーバーティー(Flavored Tea)、ブレンドティー(Blend Tea)、紅茶のグレード・等級(Grades of Tea)〜
朝食や午後のティータイムに香りと味わいでリラックスした時間と空間を演出してくれる紅茶。
一言に紅茶と言ってもその種類は様々で、茶葉の生産地や加工方法、等級などで香りや味わいもそれぞれ特徴があります。
紅茶の種類や等級(グレード)を知らなくても、その場その場で紅茶の香りと味わいを楽しむことができますが、少し紅茶の種類や等級(グレード)の知識を知っておくことで紅茶の楽しみ方は大きく変わってきます。
一つは自分のライフスタイルや好みに合わせて紅茶を選ぶことができるようになることが挙げられます。
また、自宅へのお客様の来訪時にお出しする紅茶選び、逆に自分がお客様のお宅に訪問した時の紅茶の話題にも活かすことができます。
さらに、旅先のホテルなどで出てくる紅茶やお土産選びなどにも紅茶の知識は役立ちます。
今回は私達の生活に素敵な気づきを与えてくれる基本的な紅茶の知識を紹介します。
紅茶の種類・等級(グレード)まとめ・一覧 – 生産地、茶葉、香りづけ、ブレンド、グレード・等級による紅茶選び 〜ストレート(Straight)・シングルオリジン(Single Origin)、フレーバーティー(Flavored Tea)、ブレンドティー(Blend Tea)、紅茶のグレード・等級(Grades of Tea)〜
紅茶の種類には大きく分けて
「ストレート(Straight)・シングルオリジン(Single Origin)」、
「フレーバーティー(Flavored Tea)」、
「ブレンドティー(Blend Tea)」
が存在します。
また、その茶葉に対して紅茶の
「グレード・等級(Grades of Tea)」
があります。
下記では紅茶の種類「ストレート(Straight)・シングルオリジン(Single Origin)」、「フレーバーティー(Flavored Tea)」、「ブレンドティー(Blend Tea)」と紅茶の「グレード・等級(Grades of Tea)」について紹介します。
ストレート(Straight)・シングルオリジン(Single Origin)
ストレート(Straight)とシングルオリジン(Single Origin)の違いは茶葉の生産工程や特徴などを特定できる情報量の違いです。
ストレート(Straight)とは生産国や特定のエリアの茶葉のみを使うことを意味します。
シングルオリジン(Single Origin)とは生産国やエリアに加えて収穫時期、生産者、茶葉の品種、精製方法などをある程度まで特定できることを意味します。
ここでは紅茶の種類としてストレート(Straight)、シングルオリジン(Single Origin)として扱われる代表的な紅茶の茶葉を紹介します。
ダージリン(Darjeeling)
生産地:インド北部
水色:オレンジ色
飲み方:ストレートティー
特徴:
世界三大紅茶の1つ。爽やかな甘い香りと上品な渋みが特徴で、ファーストラッシュ、セカンドラッシュ、オータムナルの年三回の収穫期によって仕上がりや特徴が異なってくる。
また、紅茶で唯一ブランディングされた産地でもあり、専門店では茶園ごとに販売されている。
紅茶 ダージリン 商品一覧
アッサム(Assam)
生産地:インド北部
水色:澄んだ濃い紅色
飲み方:ミルクティー
特徴:
くせが少ない芳醇な香りで、CTC製法を用いられて加工されることが多い。
紅茶 アッサム 商品一覧
ニルギリ(Nilgiri)
生産地:インド南部
水色:濃いオレンジ色
飲み方:ミルクティー、バリエーションティー
特徴:
甘く深いコクとスッキリした香り、セイロン茶風の爽やかさが特徴で、CTC製法を用いられて加工されることが多い。
紅茶 ニルギリ 商品一覧
ヌワラエリア(Nuwara Eliya)
生産地:スリランカ セイロン島中部
水色:オレンジ色
飲み方:ストレートティー
特徴:さわやかな香りとしっかりした味が特徴。
紅茶 ヌワラエリア 商品一覧
ウバ(Uva)
生産地:スリランカ セイロン島南東部
水色:明るい紅色
飲み方:ミルクティー
特徴:
世界三大紅茶の1つ。芳醇で刺激的な味で、数週間の僅かなフレバリーシーズンだけに採れるウバフレイバー(メントールの香り)は他の紅茶には無い香りとされる。
紅茶 ウバ 商品一覧
ディンブラ(Dimbula)
生産地:スリランカ セイロン島中部
水色:オレンジ色
飲み方:アイスティー、バリエーションティー
特徴:バラのような柔らかい香りとマイルドな味が特徴。
紅茶 ディンブラ 商品一覧
ルフナ(Ruhuna)
生産地:スリランカ セイロン島南部
水色:深く濃い紅色
飲み方:ミルクティー
特徴:渋みが少なく、カラメルのようなスモーキーフレーバーで黒糖のような甘みとスッキリした後味が特徴。
紅茶 ルフナ 商品一覧
キャンディー(Kandy)
生産地:スリランカ セイロン島中部
水色:輝きのある紅色
飲み方:アイスティー、バリエーションティー
特徴:コクがあり、渋みが少なく飲みやすいのが特徴。
紅茶 キャンディー 商品一覧
ウダプセラワ(Uda Pussellawa)
生産地:スリランカ セイロン島中部
水色:赤みがかった濃いオレンジ色
飲み方:ストレートティー、ミルクティー
特徴:繊細でマイルドな口当たりで非常に飲みやすいことが特徴。フレバリーシーズンが2月~3月、6月~8月の2回となる珍しい産地でもある。
紅茶 ウダプセラワ 商品一覧
サバラガムワ(Sabaragamuwa)
生産地:スリランカ セイロン島南部
水色:濃い紅色
飲み方:ストレートティー、ミルクティー
特徴:優しく甘い香りで軽くスッキリとした味わいが特徴。CTC製法が用いられることも多い。
紅茶 サバラガムワ 商品一覧
キーマン(Keemun)
生産地:中国安徽省
水色:薄い橙色
飲み方:ストレートティー、ミルクティー
特徴:世界三大紅茶の一つ。渋みが少なく、蘭のような甘みのあるスモーキーフレーバーが特徴。
紅茶 キーマン 商品一覧
ケニア(Kenya)
生産地:ケニア
水色:濃い紅色
飲み方:アイスティー、ミルクティー
特徴:渋みが少なく、マイルドなコクと甘味があるのが特徴。CTC製法を用いられて加工されることが多い。
紅茶 ケニア 商品一覧
ジャワ(Java)
生産地:ジャワ島
水色:明るいオレンジ色
飲み方:アイスティー、ミルクティー
特徴:渋みが少なく、マイルドな香りと味で飲みやすいことが特徴。
紅茶 ジャワ 商品一覧
ラミン(Raming)
生産地:タイ
水色:濃い茶色
飲み方:ストレートティー・アイスティー
特徴:香りがよく、が濃厚な味わいが特徴で、上質なアッサム紅茶としてタイ国内で愛飲されている。
紅茶 ラミン 取扱店一覧
カンヤム(Knyam)
生産地:ネパール
水色:オレンジ色
飲み方:ストレートティー
特徴:
ダージリンのような芳醇な香りが特徴。また、ダージリンと同じようにファーストラッシュ、セカンドラッシュ、オータムナルの年三回の収穫期によって仕上がりや特徴が異なってくる。
生産量が非常に少ないため、希少価値が高く入手が非常に困難。
ジョルジ(Georgie)
生産地:ロシア
水色:濃いオレンジ色
飲み方:ストレートティー
特徴:渋みが少なく、スッキリとした口当たりと甘みが特徴。生産量はそれほど多くないため入手も困難。
リゼ(Rize)
生産地:トルコ
水色:濃い茶色
飲み方:ストレートティー
特徴:渋みが少なく、飲みやすいことが特徴。トルコ国内での消費が多く、輸出量はそれほど多くない。
紅茶 リゼ 取扱店一覧
ギャル(Galle)
生産地:スリランカ セイロン島南部
水色:オレンジ色
飲み方:ストレートティー、アイスティー、ミルクティー
特徴:渋みが少なく、花のような独特の香りとふんわりと優しい甘みが特徴。
紅茶 ギャル 商品一覧
フレーバーティー(Flavored Tea)
フレーバーティー(Flavored Tea)とは紅茶の茶葉に香料、花びら、果皮などで香りを付加したものを意味します。
フレーバーティー(Flavored Tea)は大きく分けて下記のようなカテゴリに分類できます。
- フルーツ系
- スイーツ系
- フラワー系
- ハーブ系
- ナッツ系
- スパイス系
- イベント系
アップル、イチゴ、ピーチ、レモン、オレンジなど
バニラ、キャラメル、カスタードなど
桜、ローズ、ジャスミン
ミント
アーモンド、ヘーゼルナッツ、マロンなど
ジンジャー、シナモン、カルダモンなど
ウエディング、ハロウィン、クリスマスなど
ここでは紅茶の種類としてフレーバーティー(Flavored Tea)として扱われる代表的な紅茶の茶葉を紹介します。
アールグレイ(Earl Grey)
生産地:中国、スリランカ セイロン島
水色:濃いオレンジ色
飲み方:ストレートティー、アイスティー
特徴:ベルガモットで柑橘系の香りをつけた最も有名なフレーバーティー。
紅茶 アールグレイ 商品一覧
ラプサンスーチョン(Lapsang Souchong)
生産地:中国福建省
水色:濃いオレンジ色
飲み方:アイスティー、ミルクティー
特徴:癖のある非常に強い松の香りのスモーキーフレーバーが特徴。
紅茶 ラプサンスーチョン 商品一覧
モンターニュブルー(Montagne Bleue)
生産地:中国、スリランカ セイロン島
水色:濃い茶色
飲み方:ストレートティー、アイスティー
特徴:ラベンダー、ストロベリー、ハニー、矢車菊、ダイオウのミックスフレーバーでほのかに甘いフルーツの味わいが特徴。
紅茶 モンターニュブルー 取扱店一覧
バイカル(Baikal)
生産地:中国、スリランカ セイロン島
水色:濃い茶色
飲み方:ストレートティー、アイスティー
特徴:ベルガモットの香りとオレンジ果汁による柑橘系の香りが特徴。
アンブレ(Anble)
生産地:中国、スリランカ セイロン島
水色:濃いオレンジ色
飲み方:ストレートティー、アイスティー
特徴:ハニー、オレンジのミックスフレーバーが特徴。
キャラメル(Caramel)
生産地:中国、スリランカ セイロン島
水色:濃いオレンジ色
飲み方:ストレートティー、アイスティー
特徴:キャラメルのフレーバーが特徴。
紅茶 キャラメル 商品一覧
フランボワーズ(Franbwers)
生産地:中国、スリランカ セイロン島
水色:濃いオレンジ色
飲み方:ストレートティー、アイスティー
特徴:木苺特有の甘酸っぱい香りとマイルドな酸味が特徴。
紅茶 フランボワーズ 商品一覧
グランボアシェリ・バニラ(Granboashely Vanilla)
生産地:中国、スリランカ セイロン島
水色:濃い茶色
飲み方:ストレートティー、アイスティー
特徴:芳醇なバニラの香りが特徴。
アップル(Apple)
生産地:中国、スリランカ セイロン島
水色:オレンジ色
飲み方:ストレートティー、アイスティー
特徴:リンゴの香りが特徴。
紅茶 アップル 商品一覧
カルチェラタン(Quartier Latin)
生産地:中国、スリランカ セイロン島
水色:濃いオレンジ色
飲み方:ストレートティー、アイスティー
特徴:ラベンダーの香りが特徴。
ブレンドティー(Blend Tea)
ブレンドティー(Blend Tea)とは複数の生産地・エリア、収穫時期などの違う茶葉をブレンドして作られた茶葉を意味します。
ブレンドティー(Blend Tea)は複数の茶葉の個性や特徴を掛けあわせることで新しい多面的な味と香りの美味しさを生み出します。
一方で悪天候などの影響による品質や価格の調整や安定化のためにブレンドされて販売されるケースが有ることも事実です。
ブレンドティー(Blend Tea)は各メーカーがそれぞれ独自のブレンドをしているため、世界中に無数のブレンドティーの種類が存在します。
ここでは紅茶の種類としてブレンドティー(Blend Tea)として扱われる代表的な紅茶の茶葉を紹介します。
イングリッシュ・ブレックファスト・ティー(English Breakfast Tea)
生産地:インド、スリランカ セイロン島
水色:濃い紅色
飲み方:ミルクティー
特徴:イギリスの朝食に飲む紅茶のために作られたブレンド。
紅茶 イングリッシュ・ブレックファスト・ティー 商品一覧
ロイヤルブレンド(Royal Blend)
生産地:インド、スリランカ セイロン島
水色:濃い茶色
飲み方:ミルクティー
特徴:王室をイメージして作られたブレンド。メーカーにより味わいや配合も異なる。
紅茶 ロイヤルブレンド 商品一覧
オレンジペコー(Orange Pekoe)
生産地:スリランカ セイロン島
水色:オレンジ色
飲み方:ストレートティー、ミルクティー、アイスティー
特徴:
主に紅茶の等級(グレード)である「OP(Orange Pekoe、オレンジ・ペコー)」の等級の複数の茶葉をブレンドしたものを意味する。
一方で一般的に良質とされる茶葉を表現しただけのものもある。
紅茶 オレンジペコー 商品一覧
クラシックブレンド(Classic Blend)
生産地:インド、台湾、中国
水色:濃い紅色
飲み方:ミルクティー
特徴:バランスのとれた渋みとスモーキーな香り、様々な料理と良く合う飲みやすさが特徴。
紅茶 クラシックブレンド 商品一覧
アフタヌーンティー(Afternoon Tea)
生産地:インド アッサム
水色:濃い紅色
飲み方:ミルクティー、アイスティー
特徴:ダージリンとアッサムのブレンドで、午後のティータイムに最適なしっかりした爽やかな味わいが特徴。
紅茶 アフタヌーンティー 商品一覧
紅茶のグレード・等級(Grades of Tea)
紅茶のグレード・等級(Grades of Tea)は茶葉の部位、大きさ、形状の違いを分類するもので、基本的には味の良さや品質を表したものではありません。
茶葉の部位、大きさ、形状の違いが紅茶に与える影響として紅茶の最適な抽出時間や味のばらつきがあり、大きい茶葉は抽出時間が長く水色が薄い、小さい茶葉は抽出時間が短く水色が濃いという特徴があります。
これらの問題を解消するために、紅茶の茶葉は茶摘み後、発酵、乾燥し、大きさや形状ごとに選別して、紅茶の等級・グレード(Grades of Tea)が付けられて出荷されます。
ただし、国際的に統一された規格ではないので同じ等級でも生産地によって形状に違いがあるのが現状です。
また、紅茶の等級・グレード(Grades of Tea)は基本的には味の良さや品質を表したものではないものの、茶葉の部位は若いほど価値が高く、新芽(Tip、ティップ、芯芽)が多く含まれるほど上質とされる傾向があります。
特に黄金色をした新芽であるゴールデンティップス(Golden Tips)、銀白色をした新芽であるシルバーティップス(Silver Tips)が含まれているものが、さらに上級であるとされています。
紅茶のグレード・等級(Grades of Tea)の詳細については下記の当サイト記事をご参照下さい。
参考記事:紅茶の等級・グレード(Grades of Tea)の意味・読み方まとめ・一覧 〜茶葉の部位、特徴の形容、加工方法(カット加工)による分類と代表例〜